愛媛県鬼北町父野川の大村集会所で12日、地元節安地区に伝わる花とび踊り(町無形民俗文化財)が披露され、約60人が安産や家内安全を願った。
節安花とび踊り保存会(恩地明彦会長、33人)によると踊りは戦国時代、難産で苦しむ高貴な落人を救うため節安地区の農民らが踊ったのがはじまりという。同地区が1960年代、豪雪と豪雨で壊滅的な被害を受け、踊りも途絶えていたが、78年に保存会が発足し、以降毎年実施。旧正月の時期に同地区の薬師堂で開かれているが、9日からの積雪で約5キロ離れた集会所に変更した。
法被をまとった地元住民ら踊り手約30人が交代で太刀を持ち踊った。